特定非営利活動法人 建築Gメンの会

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マンション調査

 戸建住宅も同じですが、特にマンションにおいては、欠陥が発覚しても補修請求できる期限を過ぎているために、本来ならば売主側が無償で補修すべきことを、マンション管理組合のお金で補修しているケースが多々見受けられます。
 次に述べる2年点検や10年点検が不十分であると、大規模修繕工事に先立って行う劣化診断、工事中第3者検査等で欠陥が発見されることも多々あります。しかしながら、この時既に瑕疵担保期間が過ぎているため、売主への請求ができなくなってしまうことが多いのです。そして、多くのマンションは新築時の欠陥を大規模修繕工事の時に自費で補修しているのが実態です。
 そのようなことにならないよう、以下の時期を念頭において、管理組合は第3者に依頼して点検・調査を実施することが重要です。建築Gメンは、第3者として点検・調査を実施することで、管理組合の資産を守ることに協力しています。
 なお、マンション維持管理上、住民は建物の不具合を発見したら、その事実を管理組合へ知らせるべきです。しかしながら、中々そのように行動する住民は少ないようです。そこで、建築Gメンなどの外部専門家に依頼して、総合的な点検を実施することに意味があります。

1. 2年点検の必要性
 多くのマンションは瑕疵担保期間が2年となっています。瑕疵担保期間が切れる前(期間満了前)に調査を実施して、欠陥があれば瑕疵補修請求することが大切です。2年点検を実施しないと、後に欠陥が発覚しても、自費で補修することになります。

2. 10年点検の必要性
 通称「品確法」にて、構造耐力上主要な部分等の瑕疵担保期間は10年と定められています。品確法の瑕疵担保期間が切れる前に調査を実施して、該当する欠陥があれば瑕疵補修請求することが大切です。ただし、品確法の対象は構造耐力上主要な部分等のみなので、それ以外については2年点検時に調査する必要があるので注意が必要です。
構造耐力上主要な部分等とは、次の2つ。

A.構造耐力上主要な部分
 住宅の基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材、床版、屋根版または横架材で、住宅の自重若しくは積載荷重、積雪、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支える部分。

B.雨水の浸入を防止する部分
 屋根、外壁、開口部の建具、雨水排水管のうち屋根若しくは外壁の内部又は屋内にある部分。

3. 20年以内の調査
 10年を超えても、不法行為責任として補修請求できることがあります。たとえば欠陥工事が原因による外壁タイル剥落など。

事例1
 築10年を超えたマンションの大規模修繕工事中に、浮いている外壁タイルの量が異常に多いことが発覚。建築Gメンが調査を行い、新築時のタイル工事に欠陥があったことが判明。交渉の末、広範囲のタイル補修費用を売主に負担してもらった。

事例2
 東日本大震災により都内マンションの広範囲の外壁タイルが損傷。売主側は地震が原因であるため無償対応できないとの回答。建築Gメンが調査した結果、タイル工事の欠陥によりタイルが損傷したことが判明。交渉の末、売主側は補修工事費を負担することとなった。

4. 欠陥調査
 住民、管理組合が不具合を発見して売主に補修請求しても、瑕疵ではないとして売主が対応しないことがあります。その場合、管理組合は建築の素人であることが多いため、売主の説明が正しいか判断できなかったり、瑕疵の立証ができないことから、まともに交渉することができないのが実態です。その場合、建築Gメンなどの第3者の専門家に瑕疵か否かの判定調査を依頼して、調査報告書を基に売主と交渉するのが最も効果的です。その結果、売主が対応しないという結論は変わらないということもありえますが、事実を正しく把握して後の維持管理に反映させることができるため、調査を依頼することは意味があります。
 また、売主が欠陥現象を認めても、欠陥原因調査が不十分であったり、その場しのぎの補修であれば、いずれ欠陥現象が再発することになります。したがって、売主からの欠陥原因と補修方法の説明が正しいか否かを第3者の専門家に相談し、第3者検査を行いながら補修工事を行うことをお勧めします。

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